~電力変換部の線形・平均化モデルで,効率良くシミュレーション!~
荒木 邦彌 Kuniya Araki
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●前回の結論
前回は,回路シミュレータの過渡解析を使うと,各素子の損失を算出し.その損失の合計から,D級パワー・アンプの電力変換部の変換効率を求められることを示しました.損失を評価するためには,配線,インダクタ,コンデンサに寄生する抵抗成分,インダクタンス成分をシミュレーション回路に反映する必要がありました.
また解析の確度は,MOSFETなどのモデル確度に依存するため,精密なデバイス・モデルを利用する必要があります.また解析刻み幅は,スイッチング波形の遷移時間より十分に短く設定します.
●今回のねらい
シミュレーションの高速化と使用素子が限定されたSIMetrix/SIMPLISIntroでの制御部の設計を可能にする方法を紹介します.かぎは,連載 第30回のAfig30-3の電力変換部を線形・平均化モデル(以下,簡易モデル)に置き換えることです.
-- http://cc.cqpub.co.jp/system/contents/364/#Afig30-3
スイッチング回路の電力変換部と制御部含むD級パワー・アンプ全体をシミュレーションするには,高速処理が特徴のSIMPLISシミュレータでも,15~30分の解析時間を要します.電力変換部を線形・平均化モデル化すれば,SPICE系のSIMetrixで高速にAC解析ができ制御部の設計評価の効率が上がります.
まず,第30回のAfig30-3の復調用LPFを除いた電力変換部全体を,1個の“Laplace Transfer Function”LAP素子に置き換えます.具体的には,Afig30-3の回路をSIMPLISシミュレータ用の回路に置き換え,AC解析結果を出力します.そして,その解析結果と同じ応答を得る伝達関数をLAP素子に入力すれば簡易モデルが完成します.
●例題回路
▲ディジタル素子の遅延時間は周波数応答の位相遅れになる
Afig33-1に示すのは,Afig30-3の回路をSIMPLISでAC解析を実行するシミュレーション回路です.
-- http://cc.cqpub.co.jp/system/contents/447/#Afig33-1
・・・全文を読む⇒ http://cc.cqpub.co.jp/system/contents/449/